【FF-TCG】作品単研究 第1回:いまの作品単ってどんな環境?

『FINAL FANTASY TRADING CARD GAME』の公式記事連載。今回は「MASTERS2018」後半戦で採用される作品単構築について、作品単フリークというJさんに解説してもらいました。

 

◆はじめに
こんにちは!作品単を愛する『FF-TCG』プレイヤーのJです。

「MASTERS2018」後半戦の日程が発表され、9月1日の下関大会から作品単フォーマットでの大会が行なわれることが告知されました。これまで作品単は主にカジュアルなイベントで採用されるフォーマットでしたが、今年は「MASTERS」でも採用されることとなりました。
そこで9月1日の下関大会まで、今回から4回にわたって作品単を競技的な視点で考察する記事を連載していきます。今回と次回の記事では作品単の概要や「Opus V」までの環境における各作品の立ち位置などについて紹介して「Opus VI」環境を迎えるまでの予習をして、「Opus VI」が加わる7月以降の記事では新環境を迎えた作品単について考察する予定です。

作品単についての基本的な内容については以下の記事をご覧ください。

好きなタイトルで遊びつくそう! カジュアルフォーマット「作品単」のすゝめ

それではさっそく始めていきましょう!


◆「Opus V」環境での有力作品ピックアップ!

「Opus V」までのカードプールでは、現在19作品が使用できます。
元々はカジュアルなフォーマットですが公式大会となればやはり上位を狙いたいもの。
数ある作品の中でも、特に有力なタイトルを紹介していきましょう。

有力作品その1 『FFVII』
オススメ度 ★★★★☆
オススメポイント 同名カード使い放題の作品単ルールを思い切り味わえる!

スターターセットが発売されており、【カテゴリ(VII)】のフォワードをサーチする【1-204S】《ジェシー》imageや【カテゴリ(VII)】のフォワードの数に応じてコストが減る【1-187S】《クラウド》imageのような、作品単で『FFVII』を使ううえで便利なカードを手に入れられるので『FFVII』デッキを組むならスターターセットを入手しておくのがオススメです。

『FFVII』はスターターセットの専用カードも含めて使用できるカードの種類が多く、実に70種類のカードからデッキを構築できます。この70種類という数は後述する有力タイトルである『FFXIII』や『FFT』よりも少ないのですが『FFVII』には一般兵のカードがほとんどなく、そのカード固有の能力を持った強力なカードが多いことが強みです。
また《クラウド》が5種類、《ヴィンセント》が6種類いるなど同名カードが多いのも特徴です。この特徴は“同名のキャラクターをフィールドに出せる”作品単ではほぼデメリットにならず、スペシャルアビリティを何度も使えるというメリットになります。
フォワードなら何でもブレイクする「超究武神覇斬」と、複数のフォワードをまとめて倒す「デスペナルティ」を何度も使うことで、相手戦線を徹底的に破壊しましょう。

これ以外にも、ダルと凍結、手札破壊能力を持つ【3-033L】《ジェネシス》imageや相手の除去をシャットアウトする【1-064R】《エアリス》imageなどを採用できるのも優秀な点です。

構築では共存が難しい【3-012L】《ザックス》imageと【4-013C】《ザックス》imageも気兼ねなく両方使えます。【4-013C】《ザックス》imageのアビリティでは《クラウド》だけでなく【3-033L】《ジェネシス》imageなども回収可能です。

弱点としては、召喚獣のラインナップがあまり優秀でない点があげられます。

また、モンスターに対処できるカードがないことも相手によっては弱点となりそうです。「Opus VI」でもモンスターは恐らく増えると考えられるので、どういったモンスターが加わるのかには注意しておきましょう。

 

有力作品その2 『FFXIII』
オススメ度 ★★★★★
オススメポイント 強力な氷雷ビートダウンに好きなカードをチョイ足しできる!

スターターセットが2つ発売されているだけでなく「Opus I」から「Opus V」まで常に何らかのカードが追加されており、現在76種類のカードが存在します。
【カテゴリ(XIII)】のフォワードをサーチする【1-196S】《モーグリ [XIII-2]》imageと、それをサーチできる【5-152S】《セラ》imageがそれぞれスターターセットに収録されているので『FFXIII』でデッキを組むならスターターセットを手に入れておくのが望ましいです。

『FFXIII』のデッキは【4-115L】《ライトニング》imageを軸にしたアグレッシブに攻めるタイプが中心となります。
【5-041R】《スノウ》imageによってデッキから直接フィールドに出せるので、奇襲的にダメージを与えることができるでしょう。
【5-041R】《スノウ》imageは今後も《ライトニング》が増えるたびに強力になっていくので『FFXIII』デッキでは今後も要注目の1枚です。

また『FFXIII』デッキの特徴として、攻めの強さだけでなく対応力の高さがあります。
【1-123R】《オーディン》imageと【1-061R】《アレキサンダー》image、【1-018L】《バハムート》imageなどであらゆる相手のフォワードに対処できるほか【1-117R】《ヘカトンケイル》imageでやっかいなバックアップをブレイクこともできます。また【5-083C】《PSICOM治安兵》image
は限定的ながらモンスター対策になります。

基本は構築戦などでも活躍している「氷雷」デッキのように戦いつつ、作品単の「カードをプレイするためにその属性のCPを支払わなくてもいい」というルールの恩恵を受けて各属性の強力カードを使えるのが『FFXIII』デッキの魅力です。またEXバーストを持つカードも多く、押されている局面から逆転する力も持っています。

特に作品にこだわりがなく「MASTERS」で勝ちたいなら間違いなくオススメできる作品ですが、その強さゆえに必ず相手からマークされるという点には注意が必要です。使えるカードの種類が多いぶん取捨選択が必要になるので「より強い『FFXIII』デッキの構築」は一筋縄ではいかないでしょう。

 

有力作品その3 『FF零式』(TYPE-0)
オススメ度 ★★★★
オススメポイント スターターセットをアレンジするだけでOK! カンタン構築で強い!

スターターセットが出ている作品ですが「Opus IV」ではカードの追加がなかったため、現在使用できるカード種類は46種と前述の2作品に比べてやや少なめです。しかし作品の主役である【ジョブ(クラスゼロ)】のキャラクターたちが生み出すシナジーがとても強力で、フォワードのパワーラインの高さと3種類ある強力な召喚獣が魅力の作品です。
サーチカードの【3-097R】《アレシア・アルラシア》imageはスターター限定カードではありませんが【ジョブ(クラスゼロ)】のフォワードを強化する【3-150S】《モーグリ-0組-》image
や【3-153S】《エース》imageがあるため、やはりスターターセットは必須アイテムとなりそうです。

『FF零式』デッキを組む場合、フォワードは【ジョブ(クラスゼロ)】の面々を中心に構築していくことになります。特に【3-153S】《エース》imageのアビリティを最大限活かせるよう4コストの【3-064H】《トレイ》imageや【3-113R】《ナイン》imageなどはしっかり投入しておくようにしましょう。

バックアップでは【カテゴリ(TYPE-0)】の召喚獣をサーチする【5-012H】《朱雀のルシ セツナ》image
が重要な存在となります。単純に状況に応じた召喚獣を手に入れられるだけでなく、通常の構築戦ではリスキーなスペシャルアビリティ「秘匿大軍神」の使用もじゅうぶん視野に入ります。作品によっては召喚獣がないなどで相手のターンにできる行動に制限がかかることも多いため、切り札として働いてくれることも少なくありません。

これまでに紹介した2つのデッキに比べるとデッキに入るカードがやや限定されるため、相手にデッキの動きを読まれやすいという弱点はありますが、それでも作品単構築において味方フォワードのパワーを+1000できる【3-150S】《モーグリ-0組-》の存在は大きなアドバンテージとなります。多くのデッキに対してパワーの面で優位に立って戦うことができるでしょう。

デッキの中心となるカードがスターターセットと「Opus III」収録のカードでほとんどそろうため、デッキ構築が容易という点も長所です。『FF-TCG』を始めたばかりであまりカードがそろっていないというプレイヤーでも組みやすく、かつ強い作品なのもオススメポイントですね。

有力作品その4 『FFT』
オススメ度 ★★★★☆
オススメポイント パワーは全作品でもトップクラス! 召喚獣の選択肢もよりどりみどり!

当作品のスターターは発売されていませんが、一般兵のフォワードとバックアップが多く、デッキに採用できるカードは79種も存在します。
デッキの軸となるのは【ジョブ(騎士)】のシナジーで【1-156C】《オヴェリア》imageによる強化を受けた【3-088L】《ディリータ》imageや【5-118L】《ラムザ》imageはパワー10000を超えることもめずらしくなく『FF零式』よりもさらに高いパワーでフィールドを制圧できるでしょう。【カテゴリ(FFT)】のフォワードと相互に強化される【3-119L】《ラムザ》imageも非常に強力です。

『FFT』の強みはパワーで押すばかりではありません。
召喚獣の選択肢が非常に多いため、相手からするとどの召喚獣が採用されているか読みにくい点も大きな長所です。
【1-124R】《オーディン》imageや【1-178R】《リヴァイアサン》imageなどの除去効果の高いものから【1-106C】《ゴーレム》imageや【2-107C】《クリュプス》imageのようなフォワードどうしの戦闘に干渉できるもの、フォワードを守る【1-110C】《タイタン》imageなど豊富な選択肢があるため『FFT』デッキに対して多くのデッキは強気に仕掛けていくことができません。おまけにこれらの召喚獣にはEXバーストを持っているものも多く、思わぬところから有利不利がひっくり返ることも多々あります。

さらに「Opus IV」以降登場したモンスターに対しても【4-106C】《ドラゴン》imageである程度対処でき、小型のフォワードは【1-136C】《ザルバッグ》imageや【2-122R】《アグリアス》imageで除去可能と、どんな相手にも対応できる力のあるデッキです。

 

弱点としては、まず『FFT』ではコストを無視してカードを展開できないという点が挙げられます。これまでに挙げた作品には『FFVII』なら《ヴィンセント》がいると0コストになる【3-069C】《ユフィ》imageや、2コスト以下のフォワードを出せる【2-035H】《シェルク》imageがいますし、『FFXIII』には《ライトニング》を手札からプレイするより2CP安くデッキから出せる【5-041R】《スノウ》imageが、『FF零式』には【3-153S】《エース》imageがいます。【5-118L】《ラムザ》imageはフォワードの数に応じてコストが下がるものの、序盤にスピーディな展開をしてくる相手には苦戦することがあります。
もう1つの弱点はバックアップのほとんどが一般兵であり、強力なものが少ないという点です。もちろんバックアップの選択肢がしっかりある時点で恵まれてはいるのですが、ほかの有力作品に比べると戦力は控えめです。

◆強い作品の基準はあるが作品単フォーマットの可能性は無限大

ここまでオススメの有力作品を4つ紹介しました。どの作品も強力なのは間違いありませんが「作品単で強い作品とは何か」というポイントを簡単にまとめてみました。

使われやすい作品の特徴
・カード種類が多い → 選択肢が多く、構築の幅が広がる
・同カテゴリのカードをサーチするカードが存在する → 展開力に直結する
・除去手段、特に召喚獣が多い → 攻防の選択肢が増える

使う作品を選ぶときは、その作品の特徴をしっかりつかんでデッキを構築していきたいですね。
もちろん「フォワードが強いとか召喚獣の選択肢が色々あるとか、そういうことは知らない! 私はこの作品が好き!」でデッキを組むのももちろんアリですし、そういう作品でもしっかり戦うためのお手伝いができるよう、このコラムでは各作品の可能性を追っていきたいと思います。

最後に作品単の大規模なトーナメントが開催されたのは2月の「7周年記念ファンフェア」でしたが、それから「Opus V」が発売されたため、上記の「4強」ともいえる作品だけでなくさまざまな作品のデッキパワーが向上しています。そのなかからいくつか注目の作品を紹介しましょう。

注目作品その1:『FFIII』
【ジョブ(一般兵)】のバックアップが多いという長所を持っていましたが全体的にフォワードのパワーが低いという弱点がありました。
しかし、新たに主人公たちが収録されたことで【ジョブ(光の戦士)】同士を強化することができるため、一般兵に頼るだけでなく「光の戦士デッキ」として戦えるようになりました。
サーチカードである【5-123H】《エリア》imageが追加されたことと、召喚獣代わりの除去手段となる【5-126L】《暗闇の雲》imageが加わったことにより全体的にデッキパワーが底上げされており、今後は公式大会でも見られるかもしれません。

 

注目作品その2:『FFXIV』
これまでも少しずつカードが出てきていましたが、「Opus V」に合わせてスターターセットが発売されて戦力が一気に充実した作品です。
【ジョブ(暁の血盟)】を主軸にしたスターターをベースにすることで【5-107H】《サンクレッド》imageや【5-158S】《イダ》imageといった強力なフォワードがヘイストを持って突撃していきます。召喚獣が存在しないかわりに2種類の《ラウバーン》と【2-098L】《異才のアモン》imageという強力な除去&ダルを備えており、もう少しカードが追加されれば「4強」をも脅かす作品になりそうです。

 

注目作品その3:『FFIV』
作品単では【2-109H】《ゴルベーザ》imageとゴルベーザ四天王の組み合わせを無理なく運用できるため、以前からそこそこの強さを持っていた作品ですが「Opus V」でフォワードに【5-086L】《セシル》imageと【5-135L】《ポロム》image、バックアップに【5-015H】《テラ》imageと【5-031H】《ギルバート》imageなどが加わりぐっとデッキが引き締まりました。

また、かつてはEXバーストが少ないという弱点がありましたが「Opus V」では前述の【5-086L】《セシル》imageと【5-135L】《ポロム》imageを含む7種類ものEXバースト持ちが追加されており、その弱点も克服されつつあります。

注目作品その4:『FFXII』
もともとサーチカードあり、強力な召喚獣ありで有力な作品でしたが、スターターを含めて「Opus V」でカードが加わりさらに強化されています。
そのなかでもやはり一番の目玉は【5-145L】《ヴァン》imageでしょう。アタックできたときの恩恵が非常に大きく、かつ【5-070C】《レックス》imageや【5-066R】《パンネロ》imageといったサポートカードも豊富に用意されています。

また【5-156S】《バルフレア》imageと【5-157S】《フラン》imageが加わり、デッキ内のフォワードをほぼ【ジョブ(空賊)】だけで統一することもできるので、【2-067R】《パンネロ》imageも最大限に活かせるようになりました。

◆次回も作品単環境を掘り下げていきます!

今回は環境把握のための前提として「Opus V」環境での有力作品と、それを追う作品群を紹介しました。
次回は作品単のゲーム性をより掘り下げつつ、7月以降の記事では「Opus VI」ではどういう変化が生まれるのかを見ていきます。この記事を読んでくださっている方も一緒に、作品単研究にお付き合いいただければと思います。

それではまた、次回の記事でお会いしましょう!

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